Classici giapponesi con furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Leggi 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.395 caratteri · 263 schermate
喜代太郎が、どうして高えもんかな」
と、話を外らすような、しかも、異様な言葉を口にしたのだった。
しかし、そう云いながら、里虹はぜいぜいと息を切らし、顳の脈管が、蛇のように膨れ上っているのが見えた。
彼はしばらく硝子戸越しに、外ではためいている幟を見詰めていたが、やがて返した眼が配役の一部に触れると、
「いいから、窓でも締めねえってことさ。こうして、車座になっていると、うっかり丁半とでも間違われるわな。おう、だいぶ風が出たのう。だが、吹いてるからいいようなものの、これが収まりゃ、そりゃ事だぜ」
と、異様な言を吐き嘲ら笑いながら、彼はつと立ち上ってしまったのである。
その夜儀右衛門は、いつまでも寝つくことができなかった。閉め忘れた裏木戸が、風のためにバタンバタンと鳴りつづけ、大道を吹き荒ぶ風は、松飾りに浪のような音を立てさせている。ふと、その響きに、彼は夷岐戸島の海鳴りを聯想したのである。
――はじめ想い泛べたのは、数字の符合だった。それは、夷岐戸島における四人が、現在自分をはじめの四人ではなかったかということだが、クイロス教授の文書を見ても、それには三男一女という符合があり、もはや疑うべくもないのだった。