Classici giapponesi con furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Leggi 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.395 caratteri · 263 schermate
そして、その夕からはじまった急追を手はじめにして、彼の神経は、あの不思議な三角形――艇長・シュテッヘ大尉・維納の鉄仮面と、この三つを繋ぐ直線の上ではたらきはじめた。
「夫人、いつぞや貴女は、菩提樹の葉と十字形とで、いったい何を示そうとなさったのですか。そして、貴女が最も懼れられていたその男が、毎夜、裏庭の防堤にまで、来ていたのは御存知ないのですか」
と八住家の玄関を跨ぐと、法水は突如ウルリーケを驚かせたが、そう云いながらも彼は、背筋を氷のような戦慄が走り過ぎたのを覚えたのであった。
第三編 偶像の黄昏
一、漂浪える「鷹の城」
いったんは、ウルリーケも愕っとしたように振りむいたが、しばらく日傘をつぼめかけたままじっと相手の顔をみつめていた。
その顔は、また不思議なほどの無表情で、秘密っぽい、法水の言葉にも反響一つ戻ってはこないのだ。やがて、自失から醒めたように、正確な調子で問いかえした。
「お言葉の意味が、はっきりとは判りませんけれど、私が怖ろしがっている男というのは、そりゃいったい誰のことなんですの。夜になると裏の防堤に来る――と、いまたしかにそうおっしゃいましたわね。