Classici giapponesi con furigana
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かやくせん
火薬船
海野 十三
Leggi 火薬船 (かやくせん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.552 caratteri · 124 schermate
じつに厄介なやつだ」
と、はきだすようにいった。
ノーマ号は、もうすこしで平靖号と並行しそうな位置まで近づいていた。そしてヤードにはたしかに用談アリ、停船ヲ乞ウの信号が出ていた。甲板を見わたすと、赤い髪に青い眼玉の船員や水夫が、にやにやうすわらいしながら、こっちを見おろしていた。
虎船長は、うむとうなって、
「用談とは何の事だ。聞きかえしてやれ」
といった。
信号旗は、こっちのヤードにも、するするとあがった。
すると、すぐノーマ号から返事があった。
“飲料水、野菜、果実ノ分譲ヲ乞ウ。高価ヲ以テ購ウ”
それを見て虎船長は、
「駄目だ。本船にも、その貯蔵がすくないから、頒けてやれない。香港か新嘉坡へいって仕入れたらよかろうといってやれ」
と、命令した。
その信号は、再び平靖号のヤードに、一連の旗となってひらひらとひるがえった。
すると、また折かえして、ノーマ号からの返事があった。
“ゼヒ分譲タノム。量ノ如何ヲ問ワズ、本船ニ壊血病多数発生シ、ソノ治療用ニアテルタメナリ”
ノーマ号は、壊血病患者がたくさん発生しているから、ぜひ野菜や果実をわけてくれという信号なのである。