Classici giapponesi con furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Leggi 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 94.045 caratteri · 185 schermate
その頃の大学の総長は浜尾新氏であった。法科の教授をしていた土方寧氏は、私とは同郷の関係もあり、私の窮状に大層同情して、例の『植物志図篇』を持出し、これを浜尾さんに見せて、
「こういう書物を著したりした人だから、もう少し給料を出してやってはどうか」
こういう相談をしてくれた。浜尾さんはその書物を見て、
「これは誠に結構な仕事だ。学界のために喜ぶべきであるが、本人が困っているなら自費でやることは出来なかろうから、むしろ新たに、大学で植物志を出版するように計画したがよかろう」
こういう事で、浜尾さんのお声がかりで『大日本植物志』がいよいよ大学から出版される事になった。そうなれば単なる助手と違って、私は特別の仕事を担当するので、自然給料も多く出せるから、一面は学界のためにもなり、他面には本人の窮状を救うことにもなるという浜尾さんの親切からであった。
ところで、そうなると一方私の借金の整理もしておかねばならぬというので、これも同じ郷里出身の田中光顕伯や、それに今の土方君、今は疾く故人となった友人矢野勢吾郎君などが奔走して下すって、やはり土佐から出た三菱へ話をして、ともかく三菱の本家岩崎氏の助けで、ひとまず私の借金は片づいたわけであった。