Classici giapponesi con furigana
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Leggi 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 105.794 caratteri · 211 schermate
主人は津の川べり一帯の土地を持ち、息子はその父の管理している土地の手伝いをしていて、まだ若い光った額をもった青年だった。この青年は筒井が仕えをつとめるようになった最初から、筒井に心して使うようになり、あまりに叮重なあつかいに困るほどであった。食物、睡眠、衣裳、暖かい庭、暇のある勤めはたちまち筒井を美しくふとらせ、毎日の沐浴はつやつやした肌に若返らせた。筒井はこういうゆとりのある生活をしたこともなければ、また、かつて一度も想像したこともなかった。これが仕えの勤めであるとすれば、こんな安易さはほかに求められるものではなかった。ふとしたことから第二番目の娘子に、筒井はその和歌の出来を見てやってから、青年は一層筒井をたいせつに応待した。朝の白湯、昼下りの白湯にも、筒井は呼ばれて、主人、娘、息子の端の座にすわっていた。やがて主人が去り娘が去っても、息子は後始末をする筒井に、そこにいよといい、ふたたび白湯をいれさせた。息子はよくするように眩しげに筒井を見遣って、尋ねずにいられぬふうにいった。
「あなたはいままでに何をしていられた方か。」
「名もなくはたらいていた普通の女にございます。