Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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どくしん

独身

森 鴎外

Leggi 独身 (どくしん) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9012 caratteri · 19 schermate

Aozora Bunko

跡に残っている本のうちには、何か御覧になるようなものもあろうかと思いましたので一寸お知らせに参りました。」

「それは難有う。明日役所から帰る時にでも廻って見ましょう。さあ。饂飩が冷えます。」

寧国寺さんは饂飩を食べるのである。暫くすると、竹が「お代りは」と云って出て来た。そしてお代りを持って来るのを待って、主人は竹を呼び留めた。

「少しこの辺を片附けて、お茶を入れて、馬関の羊羹のあったのを切って来い。おい。富田君の処の徳利は片附けてはいけない。」

「いや。これを持って行かれては大変。」富田は鰕のようになった手で徳利を押えた。そして主人にこう云った。

「一体御主人の博聞強記は好いが、科学を遣っているくせに仏法の本なんかを読むのは分からないて。仏法の本は坊様が読めば好いではないか。」

寧国寺さんは饂飩をゆっくり食べながら、顔には相変らず微笑を湛えている。

主人がこう云った。「君がそう思うのも無理はない。医書なんぞは、医者でないものが読むと、役には立たないで害になることもある。しかし仏法の本は違うよ。」

「どうか知らん。独身でいるのさえ変なのに、お負に三宝に帰依していると来るから、溜まらない。