Classici giapponesi con furigana
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らい
癩
島木 健作
Leggi 癩 (らい) di 島木 健作 (しまきけんさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.753 caratteri · 74 schermate
そういったままぷっつりと口をつぐんで、自分の過去の経歴と事件の内容については何事も語らなかった。
「ねえ、太田さん、わたしは諦めようったって諦められないんだ。わたしはまだ二十五になったばかりです。そして社会では今まで何一つ面白い目は見ていないんです。今度出たら、今度シャバに出たらと、そればっかり考えていたら、そのとたんにこんな業病にかかってしまって……。私はばばアのいうとおり、なんとかして命だけは持って出て、出たら三日でも四日でもいい、思いっきりしたい放題をやって、無茶苦茶をやって、それがすんだら街のまん中で電車にでもからだをブッつけて死んでやるつもりです。嘘じゃありません、私はほんとうにそれをやりますよ」
全く心からそう思いつめているのであろう、涙でうるんだ声で話すその言葉には、じかに聞き手の胸に迫ってくるものがあって、太田は心の寒くなるのを感じ、声もなくいつまでも戸の前に立っていた。
4
冬がすぎ、その年も明けて春となり、いつかまた夏が巡って来た。
肺病患者の病室では病人がバタバタと倒れて行った。今まで運動にも出ていたものがバッタリと出なくなり、ずっと寝込んでしまうようになると、その監房には看病夫が割箸に水飴をまきつけたのを持って入る姿が見られた。