Classici giapponesi con furigana
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らい
癩
島木 健作
Leggi 癩 (らい) di 島木 健作 (しまきけんさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.753 caratteri · 74 schermate
太田の視線の方に彼が背中を向けた時、太田は思わずあッと声を立てるところであった。首筋から肩、肩から背中にかけて、紅色の大きな痣のような斑紋がぽつりぽつりと一面にできているのだ。裸体になって見ると色の白い彼の肌にそれは牡丹の花弁のようにバッと紅く浮き上っている。
医者が何かいうと岡田は眼を閉じた。
「ほんとうのことをいわんけりゃいかんよ。……わかるかね、わかるかね」そういうような言葉を医者は言っているのだ。よく見ると、岡田は両手を前に伸ばし、医者は一本の毛筆を手にしてそれの穂先で、岡田の指先をしきりに撫でているのであった。感覚の有無を調べているのであろう。わかるかね、と医者に言われると岡田はかすかに首を左右にふった。いうまでもなく否定の答えである。医者はそれから、力を入れないで、力を入れないで、といいながら、岡田の手足の急所急所を熱心に揉みはじめた。どうやら身体じゅうの淋巴腺をつかんで見ているものらしい。時々医者が何かいうと、岡田はそのたびに首を軽く縦にふったり、横にふったりする。
――そういうようなことをおよそ半時もつづけ、それから眼を診たり、口を開けさせてみたり、――身体じゅうを隈なく調べた上で三人の医者は帰って行った。