Classici giapponesi con furigana
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
Leggi 石狩川 (いしかりがわ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 253.535 caratteri · 506 schermate
そういう結果を計算に入れていたのかどうか。これは強制と信頼のきわどい岐れめであった。座に列らなっていた家臣は「はあ――」と平身していた。けれども、反省は直ぐに俯向いた彼らの眉間に、一そう深刻なものとしてあらわれていた。胸は閊えていた。疑惑は明瞭りしたかたちをとって感ぜられた。一時は、あまりに騒々しい高倉利吉の妻のくぜつによって見うしなわれていたもの、即ち、その悲嘆は、さもあろうと思いやっていた裏側では、攪きまわされる不安のなかに次第に凝固する恐怖があったのだ。――はたしてこの地つづきの原野に、報告されたほどの豊饒な土があるか? 鍬をふるって開墾するだけがわれわれのあたえられた途か? 土民になるのが唯一の生きる途であろうか?
この途には、想像していたことよりももっと刻薄な欠乏が際限なくつらなっているような気がして来た。それを裏書きするためには、過ぎた一カ年で充分であった。霜にうたれてちりちりと枯れはてた草木の上に、雪はくろずむほど降りこめた。彼らの郷里にも雪はあった。しかしこの地の雪には棘があり針があった。寒流に乗って北から運ばれ、何カ月も何カ月も地表は凍えていた。