Classici giapponesi con furigana
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
Leggi 石狩川 (いしかりがわ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 253.535 caratteri · 506 schermate
路は組みあげたり夷げたりしなければならないだろう。測量係りが水を蹴立てて、その岸この崖と歩いたところは、桁を渡して橋を架けねばならぬ場所でもあろう。
そういう作業をつづけ、一つ一つ片づけてから彼らは進んだ。長い時間を歩いたのだ。途中で一ぺん握り飯をかじって谷川の水を掬って飲んだ。富内、大滝、千葉、早坂、それに若い高倉が混っていた。彼らは一切を隊長にまかせて自分を虚にしていた。大野の心と彼らの気持は同じであった。少くとも彼のあとに従ってそれと行動を共にしているうちに、隊長大野の考えは自分の動作にひとりでに現われて来る。考えたことをのろのろと口に出すときには、部下は仕事にかかっている。だから彼は一層無口にならざるを得ないのかも知れない。
行くとこまで行かねば停らぬのであろう――大人たちは漠然とそれを知っていた。そして矛盾なくそう覚悟していた。
「くたびれたと見えるな」と誰かが云った。
その声が渓谷にばりばりと谺した。或いは彼らの耳にがんがんと響くのであった。それほど人間の声を聞かなかったのだ。隊長の目的に向ってひたむきに率いられていた。
それを云われた高倉祐吉は赤くなって外ッぽを向いた。