Classici giapponesi con furigana
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あきのかご
秋の駕籠
山本 周五郎
Leggi 秋の駕籠 (あきのかご) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.356 caratteri · 35 schermate
「あら、神仏もないって云うの」
「そうなんだ、雷獣なんてものもないし、竜とか鬼とか、魔なんてものもない、狐や狸が化けるってこともないし、幽霊だの怨霊などというものもない、神や仏などもありゃしない、みんな人間のばかな頭で考えだしたもんだ、みんな作り話だ、ってな」
「じゃあ、あんたのお父っさんてひと、ずいぶんつまらなかったでしょうね」お梅は同情の太息をついた、「わかるわ、あたし、どうしてあんたのお父っさんがいつも癇癪を起こしたり、酔ってばかりいたかってことが」
「おれの親父がつまらなかったろうって」
「そうよ、そんなになにも無いってことがわかったら、世の中なんてつまらないじゃないの」お梅は酌をしながら云った、「それもいいけれど、そんなことであんたと中さんが喧嘩するなんてもっとばかばかしいわ、だいたい六さんが大人げなくってよ、あんな女の腐ったみたいなにやけたひとを相手になにさ」
「今夜はいやにずけずけ云うな、そんなふうに云っていいのか」
「だってそうなんだもの」お梅はじれったそうに云った、「いつもむっつり、煮えたも焼けたもわからないような顔で、まるで女の腐ったみたいよ、銀流しだわあのひと」