Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひきょうのにちりんき

秘境の日輪旗

蘭 郁二郎

Leggi 秘境の日輪旗 (ひきょうのにちりんき) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.829 caratteri · 169 schermate

Aozora Bunko

翌朝、宮崎運転士に、このことを話すと、

「大方、食べものでも盗みに来たやつだろうと思うが……しかし、船艙の方も一応よく調べて見ましょう」

と、いった。

「じゃあ、あの賄場は、船艙と何か関係があるんですか?」

「把手はついていませんが、あすこから船艙に通ずる扉があるんです。暗いので、君はたぶん鍵穴のあることに気がつかなかったんですね」

そうだとすれば、賄場にいた人間が、食堂を通らずに、船艙に姿をかくすことも出来、食堂の側から見ると、突然姿を消したように見えるはずだった。

「船艙の鍵は、僕が責任を持って預っているんです。それ以外に合鍵を持っているやつがあるとすれば、万一の場合僕の責任になります、とにかく一応船艙を調べて見ましょう」

「船艙には誰か番人がいるんですか?」

「いや、いません、人間どころか、鼠一匹いるはずがないですよ。出帆してから、同僚に立会ってもらって、厳重に点検したんですから」

宮崎運転士は、英夫を船艙に導いて行った。

第一に、表側の入口から中へ入って見た。熱気が中にこもっているらしく、どろりとした、生温い風が頬をなでた。

電灯のスイッチは、扉の内側についていて、スイッチをひねると、鉄骨の柱で組立てられた巨大な劇場のような内部があらわれ、莚で包んだ箱のようなものや、戦車や、大砲や、そのほかの兵器のような