Classici giapponesi con furigana
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りゅうたんだん
竜潭譚
泉 鏡花
Leggi 竜潭譚 (りゅうたんだん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.899 caratteri · 30 schermate
眼にふれて見ゆるものとしいえば、たけりくるい、罵り叫びてあれたりしが、ついには声も出でず、身も動かず、われ人をわきまえず心地死ぬべくなれりしを、うつらうつら舁きあげられて高き石壇をのぼり、大なる門を入りて、赤土の色きれいに掃きたる一条の道長き、右左、石燈籠と石榴の樹の小さきと、おなじほどの距離にかわるがわる続きたるを行きて、香の薫しみつきたる太き円柱の際に寺の本堂に据えられつ、ト思う耳のはたに竹を破る響きこえて、僧ども五三人一斉に声を揃え、高らかに誦する声耳を聾するばかり喧ましさ堪うべからず、禿顱ならび居る木のはしの法師ばら、何をかすると、拳をあげて一人の天窓をうたんとせしに、一幅の青き光颯と窓を射て、水晶の念珠瞳をかすめ、ハッシと胸をうちたるに、ひるみて踞まる時、若僧円柱をいざり出でつつ、つい居て、サラサラと金襴の帳を絞る、燦爛たる御廚子のなかに尊き像こそ拝まれたれ。一段高まる経の声、トタンにはたたがみ天地に鳴りぬ。
端厳微妙のおんかおばせ、雲の袖、霞の袴ちらちらと瓔珞をかけたまいたる、玉なす胸に繊手を添えて、ひたと、おさなごを抱きたまえるが、仰ぐ仰ぐ瞳うごきて、ほほえみたまうと、見たる時、やさしき手のさき肩にかかりて、姉上は念じたまえり。