Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 226.715 caratteri · 431 schermate

Aozora Bunko

幸子たちにはそんなことは負け惜しみとしか受け取れなかったが、しかしこの場合、当座だけでも独身生活をしてくれるなら、同じ家出をするにしても体裁が好いに違いなかった。

「きっとやなあ、こいさん。―――きっとアパート住まいするなあ?」

と、幸子はほっとしたように云った。

「―――そんなら、気の毒やけど、暫くそないして貰おうか」

「アパートやったら、あたしが時々行ったげるわ」

と、雪子が云うと、幸子も、

「ほんまやで、こいさん。云わんかて分ってるやろけど、何もそんなにむずかしいに考えることないさかい、ちょっと都合でアパート生活してる、云うことにして、誰にも家出したなんて云わんと置きなさいや。貞之助兄さんと悦子にさえ見られんようにしたらええよって、来たかったら昼間やって来なさい。此方からも始終お春どんを遣るさかいにな」

そう云っているうちに、幸子の眼も雪子の眼も濡れて来たが、妙子だけは冷静な、無表情な顔をして、

「荷物はどうしょう」

などと云った。

「洋服箪笥や何か、眼につく物は持って行って貰わんと工合悪いけど、大事な物は置いときなさい。アパートは何処にするのん」

「まだ考えてえへん」