Classici giapponesi con furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 150.580 caratteri · 287 schermate
「季節外れにお雛さん出しといたら、女の子が縁遠くなる云うやないの」
「そうそう、子供の時分に、いつもお母ちゃんがそない云やはって、お節句が過ぎたら慌ててお雛さん直しやはったわなあ。けど、早う飾るのんは構めへんねん。後まで飾っとくのんが悪いのやわ」
「ふうん、そうか、そら知らなんだ」
「よう覚えとき。物識りのこいさんにも似合わんやないか」
この家の雛と云うのは、昔悦子の初節句の時に京都の丸平で作らせたもので、蘆屋へ移って来てからは、結局家族たちの団欒の部屋に使われている階下の応接間が、洋間ではあるけれどもそれを飾るのに一番適当だと云うことになって、毎年そこに雛段が組み立てられるのであった。で、幸子は半年ぶりに戻って来る雪子を喜ばすために、この行事を一箇月早めて、新暦の節句から一と月おくれの節句まで、一箇月の期間飾って置こう、多分雪子もその一箇月間ぐらいは滞在することになるであろう、と云い出したのであったが、その提案が容れられて、新暦の三月三日と云う今日、飾り付けが始められたところなのであった。
「ほうら、悦ちゃん、お母ちゃんの云うのんが当ったやろ」
「ほんに、やっぱり今日やってんなあ」