Classici giapponesi con furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 150.580 caratteri · 287 schermate
二十七
そして、悦子の寝台と、彼女の藁布団の寝床との間に落ち込んで正体もなくうたた寝をしているお春を、
「お春どんお春どん」
と、二三度揺り起して、漸く下へ降りて行かしてから眠りに就いた。
二十七
見合いは、場所や時刻は追って御知らせ申しますけれども、八日が日が吉いようですから、八日にさせて戴きたいと、陣場夫人から云って来たので、そのつもりで雪子を呼び寄せたのであったが、五日の夜中に思いもかけぬ事件が起ったために、又しても延期を申し込むことになってしまった。と云うのは、同日の朝、幸子は有馬温泉で病後の療養をしている或る奥さんを見舞うべく、かねて約束してあった友達二三人と連れ立って、電車にすればよかったのに、バスで六甲越えをして有馬へ行った。尤も帰りは神有電車で帰ったのであったが、その夜寝床へ這入ってから、急に出血を見て苦痛を訴え始めたので、櫛田医師に来診して貰ったところ、意外にも流産らしいと云う。で、直ぐ専門医を呼んで貰ったが、矢張櫛田医師の診察の通りで、明くる朝流産を見たのであった。
貞之助は、夜中に幸子が苦しみ出してから自分の寝床を上げさせてしまい、ずっと枕もとに着き切っていたが、翌日も、流産の後始末の時にちょっと席を外しただけで、妻の苦痛がうすらいでからも、とうとう事務所を休んでしまって病室に詰めていた。