Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 150.580 caratteri · 287 schermate

Aozora Bunko

「あははははは」

「あははははは」

「子供の時分に、綿入の綿が吹き出ていると、いくらでも引っ張り出したくなった覚えがございますものね」

と、井谷が云った。

「人間にはそう云う妙な本能があるんだと見えますな。酔うと誰でも余所の家の門のベルを押したくなったり、停車場のプラットフォームで『このベルに触るべからず』と書いてあると、却って押してみたくなるので、なるべくその傍へ行かないように用心致しましたり、な」

「ああ、ほんとうに今夜はよく笑いましたこと」

と、井谷は溜息を吐きながら云ったが、食後の果物が運ばれてからもまだしゃべり足りないらしく、

「蒔岡さんの奥さん」

と、呼びかけながら、

「話は違いますけれども、奥さんはこう云うことをお感じになったことがおありになりません?―――近頃の若い奥さん、―――いえ、奥さんだってまだお若くっていらっしゃいますけれども、奥さんなんかより又もう一時代後の、つい二三年前に結婚なすったと云うくらいの、二十台の奥さん方、―――そう云う方々は、何と申しますか、経済のことでも、育児のことでも、実に科学的で、頭の好い方が多いので、私なんかつくづく時代の相違と云うことを感じさせられてしまいますの」