Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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るこうしんそう

縷紅新草

泉 鏡花

Leggi 縷紅新草 (るこうしんそう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.566 caratteri · 48 schermate

Aozora Bunko

その声も跫音も、響くと、もろともに、落ちかかったばかりである。

不意に打つかりそうなのを、軽く身を抜いて路を避けた、お米の顔に、鼻をまともに突向けた、先頭第一番の爺が、面も、脛も、一縮みの皺の中から、ニンガリと変に笑ったと思うと、

「出ただええ、幽霊だあ。」

幽霊。

「おッさん、蛇、蝮?」

お米は――幽霊と聞いたのに――ちょっと眉を顰めて、蛇、蝮を憂慮った。

「そんげえなもんじゃねえだア。」

いかにも、そんげえなものには怯えまい、面魂、印半纏も交って、布子のどんつく、半股引、空脛が入乱れ、屈竟な日傭取が、早く、糸塚の前を摺抜けて、松の下に、ごしゃごしゃとかたまった中から、寺爺やの白い眉の、びくびくと動くが見えて、

「蜻蛉だあ。」

「幽霊蜻蛉ですだアい。」

と、冬の麦稈帽を被った、若いのが声を掛けた。

「蜻蛉なら、幽霊だって。」

お米は、莞爾して坂上りに、衣紋のやや乱れた、浅黄を雪に透く胸を、身繕いもせず、そのまま、見返りもしないで木戸を入った。

巌は鋭い。踏上る径は嶮しい。が、お米の双の爪さきは、白い蝶々に、おじさんを載せて、高く導く。

「何だい、今のは、あれは。