Classici giapponesi con furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Leggi 脱線息子 (だっせんむすこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 108.293 caratteri · 221 schermate
婚約中のものが絶交出来ますか?」
「知らない!」
「秀子さん」
「知らない!」
と再び甲走って、秀子さんはサッサと行ってしまった。
新太郎君の教育は第一回で失敗に了った。家へ帰ってから電話であやまり直したけれど駄目だった。斯うなると覿面だ。その週は怏々として楽まない。
「君、少し変じゃないか?」
と寛一君も気がついたくらいだった。
「又神経衰弱らしいよ」
「厭だぜ/\。何うしたんだい」
「祝勝会が祟ったのさ。君が無暗に誘うんだもの」
と新太郎君は秀子さんの我儘を訴えた。
「それだから言わないこっちゃないよ」
「斯う一々条件をつけられたり、あやまらせられたりしたんじゃ僕も遣り切れない」
「しかし今更仕方がないぜ」
「仕方がない」
「何うする?」
「今度の日曜にあやまって堪忍して貰う」
「何だ」
と寛一君は呆れ返った。
次の日曜の朝定刻に松浦家へ出頭した時、取次に現れたのは秀子さんだった。新太郎君は矢張り待っていてくれたかと思うと嬉しくなって、
「この間は失礼申上げました」
と忽ちニタ/\した。
「何方様でいらっしゃいますか?」
と秀子さんは三つ指をついて尋ねた。悉皆改まっている。