Classici giapponesi con furigana
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えんようき
艶妖記
山本 周五郎
Leggi 艶妖記 (えんようき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.761 caratteri · 38 schermate
五
跛は立った、八百助はにこりともしない、彼にとっては当然あるべき事があるべきように実現しただけのことだから、「つぶれている眼よ、明け」こう念じ、さらに「背骨よまっすぐになれ」こう念じた。
五
それっきり村から八百助の姿がみえなくなった。いつどこへいったか誰も知らない、村人たちはこれで「将来」の厄介払いだと喜び権右衛門殿はより「現実」に厄介払いだとほくそ笑んだ。そして一年、――正確に申せば三百七十二日経った、九月某日、黒門の武藤家では娘おせんのために別れの祝宴が張られ、五十余人の客が招待された。「なに事の別れぞ」とおっしゃるか、まあ待たれよ、筆者はこれまでいちども彼女を紹介しなかった、それでは幸いおせん嬢は祝宴の席へ出るためにいまはなばなしく着飾っているから、そのあでやかな姿をまず御覧にいれよう。――彼女は満十七歳になった、同時にたいそう美人である、これをごんえむ殿の口調で云えば俯仰天地に断言してはばからない、たしかに美人である、むしろ美人すぎるといってもいいだろう、ことによく澄んだ非人情な眼や、自分のほかに尊厳とか聖徳とか厳粛などというものを認めない口つきなどは典型的美人の典型を示している。