Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
君香の手紙とばかり信じこんでいたものが染奴のからくりであったこともわかった。
「金さんのような人は珍しいわ。どんな男でも、お京はんみたよなええ女子からいい寄られて、肱鉄食わすことなんて、でけへん。それも、おマンさん、みんなあんたはんに操を立ててのことやで」
君香からそういわれても、後の祭、追っつくことではなかった。
しかし、マンは、金五郎の方も、自分を疑っていたと知って、身ぶるいのする思いがした。
兄の林助から、
「オヤジは、お前と時やんとが、田舎で、都合ようやっとるように考えとったらしいぞ。時やんはお前を迎えに行くというて、広島に帰ったとに、お前が手紙の中に、時やんは居らん、なんて、書いて来るもんじゃけえ……」
そういわれて、びっくりした。
「でも、ほんとうに居らんのじゃもん」
「時やんが迎えに行っても、二ヶ月も三ヶ月も帰らんのなら、おれが迎えに行かにゃ、オヤジにすまんと思うたんじゃ」
「おかしいわねえ。時やんはどうしたのか知らん?……あたしは、ずっと、峯から出たことなかったのに、時やんが帰ったなんて、誰からも聞いたことないわ」
「ふウン……? オヤジは、もうお前と時やんとがくっついて、それを隠しとるように……」