Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
数日後、金五郎宛、東京から、電報が来た。
「オヨウトフウフニナルコトニナツタ」オヨウトノレイノヤクソクハトリケサレタシ」カラシシノ十ロウ」
般若の五郎がこれを読んで、
「おれよりも、倅の奴の方が上手だ」
と、笑った。
五郎は、玉井家の庭番のような形になった。
数年が、過ぎる。
昭和十一年正月、吉田磯吉、永眠。
「吉田天皇」と称されていた磯吉大親分は、昭和七年、衆議院議員を勇退していたが、十一年一月、虫状突起周囲炎を手術した結果が思わしくなく、中旬、にわかに、病状悪化した。
金五郎は、吉田邸に、見舞に行った。今度は玄関払いを食わされなかった。
「玉井君、よう来てくれた」
と、弱りはてていた吉田磯吉は、病床に伏したまま、心からのように、金五郎を見ていった。
「ほんとに長い間、いろいろ、お世話さまになりました」
「まるで、もう、おれが死ぬみたいな挨拶じゃなあ。いや、今度はおれも覚悟しとる。玉井君、君とはじめて逢うたときのことを、おれはよう憶えとるはい。下関の彦島で……そうじゃ、もう三十年も前になる。上海コレラ騒ぎのときじゃった。あんとき、なんぼか骨のありそうな若い衆じゃと思うとったが、とうとう、一生、おれに楯をつき通したなあ。