Classici giapponesi con furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
これでこそ正三君も辛抱できるというものだ。
晩餐の折り、伯爵は幸い不在だった。照正様と照常様はそれをいいことにして、フォークの上げ下ろしに正三君を笑った。
「猪八戒だよ」
と照正様が照常様にささやいた。
「八戒よりも烏天狗です」
「烏天狗よりもかっぱの申し子だ」
「河童六十四」
と照常様がいった。
「照常」
と奥様はきびしくおっしゃった。
「はあ」
「内藤さんは照彦の仇を討ってくだすったのですよ」
「はあ」
「笑うことがありますか?」
「失礼いたしました」
と照常様はその口の下からまたクスクス笑った。
「内藤君はナカナカ強い」
と照正様はほめた。しかしこれはだまっていると笑いたくなるからだった。照彦様は、
「実に強かったです。不意打ちをくったんですけれど、すぐにこういう具合に……」
と手まねをする拍子に、持っていたナイフを妙子様のお皿のところへカチャンと投げ飛ばした。
「まあ! 危ない照彦さん!」
お姉様は伸び上がる。
「お気をつけなさいよ」
と奥様がたしなめる。照正様と照常様はそれを幸いに、
「ハッハハハハ」
とまた笑いだす。照彦様はとんちゃくなく、
「ひどいなぐりあいでした。