Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate

Aozora Bunko

「きっと出すよ」

「僕は五十枚刷って皆のところへ出した。改心の年賀状だ」

「もう仲よくしようね」

「僕はもうすっかり後悔した」

「そんな話はもういいよ」

「きみ今度一番だってね?」

「なあに」

「やっぱりえらいや。僕はビリ一番だぜ」

「きみ」

「なんだい?」

「きこえるよ」

「かまわないよ。改心しても勉強しなければだめだ。来年から大いにやる」

「ぜひやりたまえ」

「僕はお母さんと二人きりだ」

「そうだってね」

「僕が不良になればお母さんが死ぬ」

「きみ」

と正三君はもてあました。

まもなく祐助君は、

「それではお先に失礼いたします」

といって立ちあがった。

「それじゃ堀口君、さよなら」

と正三君もつづいた。外は例によって雑踏している。電車に乗ってから、祐助君は、

「あれだね? 不良は?」

と話しかけた。

「ええ。しかしもう改心したんです」

「お母さんがかわいそうだ」

「はあ」

「お前とあの子と話をしている間に、お母さんはホロリと涙をこぼしたよ。おれはなんともいえないきのどくな心持ちになった」

「お母さんがなんとか兄さんにおっしゃったようでしたね?」

「うむ。今までは友だちがわるかったんだそうだ。