Classici giapponesi con furigana
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あしぶえ(ひとまく)
葦笛(一幕)
宮本 百合子
Leggi 葦笛(一幕) (あしぶえ(ひとまく)) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9908 caratteri · 20 schermate
第一の精霊(チラッと第三の精霊の方をぬすみ見しながら)ほんとうにそうじゃ、春さきのあったかさに老いた心の中に一寸若い心が芽ぐむと思えば、白髪のそよぎと、かおのしわがすぐ枯らして仕舞うワ。ほんとに白状しよう、わきを向いて居なされ――、お互さまじゃよ!
第二の精霊 わしの目玉の黒い内はハハハハ……
マ良いワ、があのシリンクスの美くしさと云うたら……ま十年若かったらトナ、お互に思うのも無理であるまいと自分できめて居るのじゃ。ましてこの頃の気候で倍にも倍にも美くしく思われるワ。
第三の精霊はフッと首をあげて一つとこを見つめながら二人の話をきく目の中には悲しみと怒りがもえて居る。うつむきにねころんで居たのを右の手を台にして横になる、耳をすまして首が一寸かたむいて居る。
第一の精霊 だが及ばぬ事じゃ、いかな物ずきでもしわくちゃなはげおやじに……ウフフフフフおかしい様な気もするワ、いい年をして子の様な精女の姿にうなされるとは――はかりきれない美くしさをもって居ると見える。
第二の精霊 若さと美くしさの盛の年をして居るペーン殿のこの頃の眼の光りをお主は気づいてござるか? わしのすばしこい眼の奴は、ちゃんと見ぬいてしもうたワ、恋のやっこになってござるとナ。