Classici giapponesi con furigana
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そばもち
蕎麦餅
田中 貢太郎
Leggi 蕎麦餅 (そばもち) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4035 caratteri · 8 schermate
もう耕されていた畑ももとのとおりになっていた。婆さんは白い粉を水で煉ってそれを餅に円めた。八個ばかりの餅が出来た。季和はその餅はどうするだろうと思って眼を放さなかった。
餅が出来てしまうと婆さんは、その餅を見てにっと笑いながら燈火を持って出て往った。後は真暗になってしまった。季和は寝床の上へ戻りながら奇怪なこともあればあるものだ、全体あの餅をどうするだろうと思って八個の数を浮べた時、自個達旅人もちょうど八人だということを考えだした。では旅人に出すためだろうか、何のためにあんなことをして造えた餅を喫わするだろう、これには何か理由がなくてはならない。季和は恐ろしい気がした。
いつの間にか夜があけた。客は皆起きて出発の準備をしはじめた。ちょっとの間うとうととしていた季和は、その物音に気が注いて起きた。
婆さんが入ってきた。婆さんは人の好い顔をしていた。
「皆さん、お準備ができましたら、温かい餅ができておりますから、おあがりなさい」
旅人は皆手荷物を持って入口の方へ出て往った。季和は餅というのは気味の悪いあの餅ではないかと思った。あの餅なら決して口にしてはならないと思いながら皆に随いて往った。