Classici giapponesi con furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Leggi 薄紅梅 (うすこうばい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.133 caratteri · 122 schermate
……
さあ、女の髪と分りました、漆のような、黒い、すなおな、柔かな、細々した、その長うございましたこと。……お嬢様。」
「いいえ、私のは。」
ついした様で、鬢へ触った。一うち、という眉が凜として、顔の色が一層白澄んだ。が、怪しい黒髪に見くらべたらしい女房の素振を憎んだのでなく、妙な話が身に沁みたものらしい。
女房の言を切って、「いいえ」と云ったのは、またそんな意味ではなかったのである。
「あれ、変な人が、変な人が……」
変な人が、女房の正面へ、写真館の前へ出たのであった。
十一
「こむ僧でしょうか、あれ、役者が舞台の扮装のままで写真を撮って来たのでしょうか。」
と伸上るので、お嬢さんも連れられて目を遣った。
この場末の、冬日の中へ、きらびやかとも言ッつべく顕われたから、怪しいまで人の目を驚かした。が、話の続きでも、学生を悩ました一筋の黒髪とはいささかも関係はない。勿論揃って男で、変な人で、三人である。
並んだ、その真中のが一番脊が高い。だから偉大なる掌の、親指と、小指を隠して、三本に箔を塗り、彩色したように見えるのが、横通りへは抜けないで、ずんずん空地の前を、このお伽堂へ押して来た。