Classici giapponesi con furigana
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にじのはし
虹の橋
久生 十蘭
Leggi 虹の橋 (にじのはし) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.038 caratteri · 30 schermate
「ないわけはない。五年も六年もずらかっていやがって、よくも洒々と舞いもどってきやがったな。わからなけれアわかるようにしてやる。まア、こっちへ来い」
調べ室へ連れられて行かれて、本式の取調べになった。
北川千代が「ベラミ」で女給をしているとき、末延薩夫という男を天城の猟山へ誘いだして崖から突き落した。末延は森林主事に助けられて大仁の病院へ運ばれたが、脊椎の骨折で二日後に死んだ。ペルシャ模様のネッカチーフは現場にあった遺留品だということだった。
「聴取書では、末延はお前が突き落したと証言しているんだぜ。末延がほかに女をこしらえたのでお前は怨んでいた。それで猪撃ちに誘いだして殺して了う積りだったんだ。読んで聞かせてやろう。その時、末延とお前は万三郎岳のカルデラの崖の上に坐っていた……
『このごろ、死ぬような気がして、不安でしようがないのよ。あなた、そんな気持になったことはないの』
『おれはなかなか死にそうもないよ』
『たいへんな自信ね。ほんとうに死なない?』
『健康すぎて困っているくらいだ』
『あなたは死ぬわ。それも間もなく』
『どうしてだい!』
『あたしがあなたを殺すからよ』