Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちゅうもんちょう

註文帳

泉 鏡花

Leggi 註文帳 (ちゅうもんちょう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.770 caratteri · 67 schermate

Aozora Bunko

「日切の仕事かい。」

「何、急ぐのじゃあねえけれど、今日中に一挺私が気で研いで進ぜたいのがあったのよ、つい話にかまけて忘りょうとしたい、まあ、」

「それは邪魔をして気の毒な。」

「飛んでもねえ、緩りしてくんねえ。何さ、実はお前、聞いていなすったか、その今日だ。この十九日にゃあ一日仕事を休むんだが、休むについてよ、こう水を更めて、砥石を洗って、ここで一挺念入というのがあるのさ、」

「気に入ったあつらえかの。」

「むむ、今そこへ行きなすった、あの二上屋の寮が、」

と向うの路地を指した。

「あ、あ、あれだ、紅梅が見えるだろう、あすこにそのお若さんてって十八になるのが居て、何だ、旦那の大の秘蔵女さ。

そりゃ見せたいような容色だぜ、寮は近頃出来たんで、やっぱり女郎屋の内証で育ったもんだが、人は氏よりというけれど、作平さん、そうばかりじゃあねえね。

お蔭で命を助かった位な施を受けてるのがいくらもあら。

藤三郎父親がまた夢中になって可愛がるだ。

少姐の袖に縋りゃ、抱えられてる妓衆の証文も、その場で煙になりかねない勢だけれど、そこが方便、内に居るお勝なんざ、よく知ってていうけれど、女郎衆なんという者は、ハテ凡人にゃあ分らねえわ。