Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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びんぼう

貧乏

幸田 露伴

Leggi 貧乏 (びんぼう) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8102 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

「下の抽斗に鰹節があるから。

と女は云いながら立って台所へ出でしが、つと外へ行く。

「チョツ、削けといやあがるのか。

と不足らしい顔つきして女を見送りしが、何が眼につきしや急にショゲて黙然になって抽斗を開け、小刀と鰹節とを取り出したる男は、鰹節の亀節という小きものなるを見て、

「ケチびんなものを買っときあがる。

と独言しつつそこらを見廻して、やがて膳の縁へ鰹節をあてがって削く。

女はたちまち帰り来りしが、前掛の下より現われて膳に上せし小鉢には蜜漬の辣薑少し盛られて、その臭気烈しく立ち渡れり。男はこれに構わず、膳の上に散りし削たる鰹節を鍋の中に摘み込んで猪口を手にす。注ぐ、呑む。

「いいかエ。

「素敵だッ、やんねえ。

女も手酌で、きゅうと遣って、その後徳利を膳に置く。男は愉快気に重ねて、

「ああ、いい酒だ、サルチルサンで甘え瓶づめとは訳が違う。

「ほめてでももらわなくちゃあ埋らないヨ、五十五銭というんだもの。

「何でも高くなりやあがる、ありがてえ世界だ、月に百両じゃあ食えねえようになるんでなくッちゃあ面白くねえ。

「そりゃあどういう理屈だネ。

「一揆がはじまりゃあ占めたもんだ。