Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いさん

銀座復興 他三篇

水上 滝太郎

Leggi 銀座復興 他三篇 (いさん) di 水上 滝太郎 (みなかみたきたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.579 caratteri · 82 schermate

Aozora Bunko

諸式が高くなってお寺の経済の苦しい事、和尚がぼけてしまって頼りにならない事、この前離家を借ていた小学教員夫婦の悪口などを繰返してきかされるのはまだしもだったが、新吉夫婦にかかわる内輪の事を、根掘葉掘訊かれるのには、おときもよわり切っていた。いつ、どういう風にしていっしょになったかとか、新吉の月々の収入はどの位だとか、立入った質問を受けると、おときは顔をあかくしてうなだれる外に活路を見出せなかった。

「あたしお寺の奥さんにはほんとに困ってしまうのよ。あなたの月給はいくらだなんて訊くんですもの。」

新吉が帰って来ると、救われたように気強くなって、おときは昼間梵妻にしつっこく悩まされる事を訴えるのであった。つい言葉に力が入り過ぎると、御寺の離家に住むのを厭うような口ぶりさえ漏らした。

「そりゃあひどいな。だけどその位の事は為方がないよ。こんな借家は一寸ないぜ。僕は飯倉にいた時に比べると、頭脳はやすまるし食欲は旺盛になるし、めきめき健康がよくなったように思う。」

「そりゃそうですけどね、だってあんまりなんですもの。」

そうは云うものの、新吉と差向で晩飯を喰べ、日がかげると俄かに涼しくなる頃の縁側で、虫の声の外には何の物音もしない広い庭から、崖の下の町に灯のともる景色を見ていると、湯治場にでも行ったようなゆたかな心持に