Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.130 caratteri · 288 schermate
道人はあの通り若くて、ちょっと良い男だ、――兼松にしては、こんなに身も心も打込んで、身上まで入れ揚げた活き仏が、唯の人間になってしまってはやりきれなかったろう。危ないものは遠くへやるに限る、道人を活き仏のままにして、心のままに信心するには羅刹女のような女を側へやっちゃいけない――多分こう思い詰めて、お小夜を殺す気になったのだろう。変な信心に凝り固まって、少し気が変になりかけた兼松は、それが悪事とは思わなかった。それどころか仏敵を滅ぼすのは、功徳の一つだと思い込んだに違いない」
平次の絵解きは少しの無理もなく発展しました。
「――ヘエ――」
「ところで、兼松ほど夢中になった人間でも、お小夜のような阿婆擦れ女の命と、自分の命と取り換えちゃかなわないとおもったんだろう。仏敵は亡ぼしたいが、自分が縛られたくない。そこで思い付いたのは、この世にない下手人を拵えることだ。浅川団七郎などという浪人は、最初からこの世にない人間さ。兼松はそれを拵えて、疑いをみんな浅川団七郎に向けてしまった。うまい細工だが、自分だけが浅川団七郎を知っていると言っちゃ拙いから、田舎からポッと出のお米をだまして、やはり浅川団七郎を見たと言わせた、――それが拙かった」