Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

「今から駆け出しても間に合いませんよ。その樽拾いの小僧は、匕首を一朱で買ったんで」

「仕様がねえなア、何んだってその小僧を促まえなかったんだ」

「つかまえましたよ。小柳町の駄菓子屋に首を突っ込んでいるのを見つけて、昌平橋の自身番に預けてありまさァ、うんと脅かしたら、ワンワン泣き出しゃがって手のつけようがありません。一朱で買った匕首なんか何処へやったか持っちゃ居ませんよ」

「子供に口をきかせようと思ったら、脅かしちゃダメだ。どりゃ行って見よう」

平次はみこしをあげました。八五郎について昌平橋まで行くと、黒山の人だかりの中に、十二、三のあまり賢こくなさそうな男の子が、ワアワア手放しで泣いております。

「その小僧ですよ、親分。匕首を一朱で買って小柳町の駄菓子屋に首を突っ込んでいたのは」

八五郎は相変らず遠慮もなく張り上げます。

「よしよし――お前はこの辺で時々見かける小僧じゃねえか。匕首を買ったって、叱りもどうもするわけじゃない。そんなに菓子が欲しきゃ、暴れ食いするほど買ってやろうよ。泣くことはないよ、お前も男じゃねえか」

平次は樽拾いの小僧の背をなでながら、巧みにきげんを取って行きます。