Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate
「――」
「斑組六人男の首領、大橋伝中に狙われている私は、自分の命を助けるためには、当時江戸で飛ぶ鳥も落す銭形の親分さんの懐中に飛び込むよりほかに、良い思案があるでしょうか」
「――」
とうとう話は落ちつく所まで来てしまいました。銭形平次は腕を組んだまま、冷たくなった盃をにらんで、黙って考え込んでいるのです。
「お願いでございます、銭形の親分さん。今となっては頼る人もないこの私を可哀想だと思召して、親分の羽がいの下に、隠して置いては下さいませんか」
「――」
「その代り私は、知っていることを皆んな申し上げます。お望みとあれば、大橋伝中の隠れ家も二万両の金の隠し場所も」
「――」
「親分さん」
お銀は寄り添うように、銭形平次の側に身を寄せると、そっと膝の上に手を置いて、子供が母親に物ねだりするように、その膝をゆすぶり始めるのです。
「その大橋伝中という浪人者は何処にいるのだ」
「今は江戸にはおりません。でも、近いうちには戻って来て、盗みためた二万両の金を何処か遠いところへ運び出すことになっております」
「それは何処だ」
「そこまではわかりませんが、二万両の金を隠してある場所ならよく知っております。