Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate
「八、その戸棚を開けてみてくれ。万一だよ――履物があれば、俺の勝ちだ」
三尺の床の間の下の袋戸棚を、恐る恐る開けた八五郎は、その中に箱が一つあって、箱には紙に包んだ草履の、泥の生々しいのが入っているのを見つけると思わず歓声をあげました。
「ありましたよ親分」
「よしよし、あれば宜いよ。町内中に聞えるほど張り上げるには及ばない――ところで窓の外は踏み堅めた足跡だらけといいたいが、花でも植えるつもりか、よく掘ってあるな」
平次は丸窓から首を出して、凡そ人間が踏み込んだ様子のない窓の下の畑の新らしい土を見ているのでした。
「お栄はとんだ風流人でね、花が好きだといって、毎朝くわをもっちゃその辺を掘っくり返していますよ」
「そんなことだろうな――ところで、昨夜小僧の定吉は何処に寝た」
「お勝手の隣りの二畳ですよ」
「よしよしそれでナゾは解けたよ。女に甘いことにかけては、日本一だろうと思う八五郎を、この家へ用心棒に泊めて置いたのがおれの間違いさ」
「親分」
「まア、変な顔をするなよ、八。おれは今ごろになって漸く斑組の首領の正体と、その悪企みを突き留めたのだ」
「親分、そいつはだれです。