Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

何処の野郎です」

「驚くな、八」

「?」

「斑組の首領――、三人の仲間を殺した、恐ろしい下手人はあの蟲も殺さぬ顔をしているお栄だよ、――お前の岡ぼれの相手のお栄だよ」

平次は自分の言葉の重大さを警戒するように、四方をながめました。

「あの女には、賽の目の入墨はありませんよ、親分」

八五郎はやっきとなりました。

「お前はお栄を裸にして見たわけじゃあるまい、――お前の見たのは、お栄の右左の腕だけだ」

「――」

「お栄の入墨、――一つ星の賽の目は、腕ではなくて多分太股だろうよ」

「えッ」

「六人組の五人までは男、その入墨は左の二の腕にあったが、たった一人の女――それも首領の賽の目の入墨は、外の者と違って、思いきってふざけたところにあるだろうと思うよ」

「それにしても、お栄が首領というのは変じゃありませんか。あの女は半兵衛が殺された時はこの家にいなかったし、――本所で定五郎が殺された時は、半兵衛の初七日の逮夜で、この家から一足も出なかったでしょう、――そして番頭の宇八の殺された晩は、ここにあっしと叔母が泊って見張っていました。昨夜もその通り、お栄は宵のうちから自分の部屋に籠って何にか仕事をしていましたよ」