Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まぶたのはは

長谷川伸傑作選 瞼の母

長谷川 伸

Leggi 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) di 長谷川 伸 (はせがわしん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 94.753 caratteri · 192 schermate

Aozora Bunko

おぬい おとッさんもないらしいね。

半次郎 十二の時に死んだそうだ。

おぬい じゃあ一人きり、兄弟は。

半次郎 それも無えといっていた。

おむら そうかねえ――可哀そうに、淋しい気がするだろうねえ。

半次郎 ひがみかは知らねえが、親のある人を見ると、腹が立ったり悲しくなると、いつぞや染々いっていたっけ――今度おいらが家へ帰ったのも、忠太郎哥児に勧められたからだ。ここの門口までゆうべ一緒に来てくれた。

おぬい そんな事を、あの人も云っていたよ。

おむら でも、おッかさんは何処かに居るのだろう。

半次郎 江戸にいるという噂だけで、居所が知れねえのだ、それに肝腎の名前だって、哥児はうろ憶えなんだ。尋ね探しても、判るかどうだか。

おむら それでは自棄も手伝って、荒っぽい渡世人にも成る筈だねえ。

おぬい 兄さん、家へおはいりな。もし先刻の奴でも来るといけないよ。

おむら こんなことがあるとは知らずに、さっき清兵衛さんに聞いてみたら、あすの夜明けに出る船で、川を上って途中から水戸街道へ入るがいい、万事心得たと云ってくれたが、半次郎、今夜の中に清兵衛さんの船へ、行っていたらどうだねえ。