Classici giapponesi con furigana
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もん
門
Leggi 門 (もん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.830 caratteri · 278 schermate
ので、成るがままにしておくよりほかに、手段の講じようもなかった。ただ口の先で、なるべく安静にしていなくてはいけないと云う矛盾した助言は与えた。御米は微笑して、
「大丈夫よ」と云った。この答を得た時、宗助はなおの事安心ができなくなった。ところが不思議にも、御米の気分は、小六が引越して来てから、ずっと引立った。自分に責任の少しでも加わったため、心が緊張したものと見えて、かえって平生よりは、かいがいしく夫や小六の世話をした。小六にはそれがまるで通じなかったが、宗助から見ると、御米が在来よりどれほど力めているかがよく解った。宗助は心のうちで、このまめやかな細君に新らしい感謝の念を抱くと同時に、こう気を張り過ぎる結果が、一度に身体に障るような騒ぎでも引き起してくれなければいいがと心配した。
不幸にも、この心配が暮の二十日過になって、突然事実になりかけたので、宗助は予期の恐怖に火が点いたように、いたく狼狽した。その日は判然土に映らない空が、朝から重なり合って、重い寒さが終日人の頭を抑えつけていた。御米は前の晩にまた寝られないで、休ませ損なった頭を抱えながら、辛抱して働らき出したが、起ったり動いたりするたびに、多少脳に応える苦痛はあっても、比較的明るい外界の刺戟に紛れたためか、じっと寝ていながら、頭だけが冴えて痛むより