Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきたたき

雪たたき

幸田 露伴

Leggi 雪たたき (ゆきたたき) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.132 caratteri · 56 schermate

Aozora Bunko

」

「訳のよく分らぬことを仰せあるが、右膳申したる旨は御取あげ無いか。」

「…………」

「必ず御用いあることと存じて、大事も既に洩らしたる今、御用いなくば、後へも前へも、右膳も、臙脂屋も動きが取れ申さぬ。ナ、御返答は……」

「…………」

「主家のためなり、一味のためなり、飽まで御返辞無きに於ては、事すでに逼ったる今」

と、決然として身を少く開く時、主人の背後の古襖左右へ急に引除けられて、

「慮外御免。」

と胴太き声の、蒼く黄色く肥ったる大きなる立派な顔の持主を先に、どやどやと人々入来りて木沢を取巻くように坐る。臙脂屋早く身退りし、丹下は其人を仰ぎ見る、其眼を圧するが如くに見て、

「丹下、けしからぬぞ、若い若い。あやまれあやまれ。後輩の身を以て――。御無礼じゃったぞ。木沢殿に一応、斯様に礼謝せい。」

と、でっぷり肥ったる大きな身体を引包む緞子の袴肩衣、威儀堂々たる身を伏せて深々と色代すれば、其の命拒みがたくて丹下も是非無く、訳は分らぬながら身を平め頭を下げた。偉大の男はそれを見て、笑いもせねば褒めもせぬ平然たる顔色。

「よし、よし、それでよし。よくあやまってくれたぞ、丹下。