Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あおふくのおとこ

青服の男

甲賀 三郎

Leggi 青服の男 (あおふくのおとこ) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.026 caratteri · 29 schermate

Aozora Bunko

実は僕は卓一君と昨日こゝで会う約束があったのです。尤もそれは僕の方からいい出したのではなく、卓一君の方で至急に秘密で会いたいといって来たので、秘密の用ならこゝがいゝだろうといってやりました。卓一君からは折返して、では金曜日の午後――つまり昨日の午後ですね、別荘の方に行くからという手紙が来ました」と、信造はポケットを探ぐって、クチャ/\になった手紙を取り出して、「之です。この通り、金曜日の午後行くと書いてありましょう。それで僕は管理人の竹谷さんの所に手紙を書いて、別荘を掃除して置いて貰って、昨日朝からやって来たんですが、卓一君は午後になっても姿を見せず、僕は元来気短かで待たされるのは何よりも苦痛なんですが、一生懸命に辛抱して夕方までいました。然し、夕方にはもう耐らなくなって、大体向うから会いたいといって置きながら、約束を守らないとは人を馬鹿にするにも程があると、腹が立って、むしゃくしゃして、とうとうお徳さんにも断らず、ここを飛び出して、東京へ帰って終ったのです」

「なるほど、その後で卓一君は来た訳ですか」警部はうなずきながら、「その秘密の用件というのはどういう事でしょうか。