Classici giapponesi con furigana
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こうでん
香奠
豊島 与志雄
Leggi 香奠 (こうでん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.989 caratteri · 46 schermate
」
そして、私と妻とが眼で微笑み合ってるのを見て、平田も浅黒い顔をにこにこさせました。
母上
これはあなたには分らないかも知れませんが、厚ぼったく綿のはいった久留米絣の羽織着物をつけ、小倉の短い袴をはき、吊鐘マントをまとって、重いバスケットをさげながら、東京駅から私の家まで、一里余りの道をてくてく歩いてきた平田の姿は、ひどく滑稽なようなまた朴訥なような、云わば笑っていいか愛していいか分らないものに、私達の眼へは映ったのです。田舎では一里二里の道を歩くのは何でもないことで、平田がやってたように(後で聞いたのですが)、町の中学校まで一里余りの道を、半分以上軽便鉄道の便がありながら、毎日徒歩で通学するのも、別に不思議なことではありませんが、東京の市内では、重い荷物を持って電車にも俥にも乗らずに、停車場から一里以上も道をきききき歩いてくるというのは、どうも常識に合わないやり方なんです。と云って、東京の者は少しも歩くことがないというのではありません。用のない時には、散歩なんかする時には、随分長く歩くこともあります。然し用があって出歩く時には、必ず何かの乗物を利用するのが普通です。