Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
鬼の面 ――銭形平次傑作選3
野村 胡堂
Leggi 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.312 caratteri · 57 schermate
「そんな事をしても無駄だったのさ、それよりは、長崎屋の身上を、早く分ける者に配けてやって、確とした書き付けにでもして置くのだったよ」
平次はそんな事を言いながら、神楽坂に向ったのです。
長崎屋は大変な騒ぎでした、内儀が殺されて五日目に主人の七郎兵衛の変死で、世間の噂も容易でなく、家中の者も、ただウロウロするだけです。
「飛んだことになりました、生憎相談相手もなく、肝腎の岡さんは三日前から、足柄へ用事があって出かけ、明日でなければ戻りません」
番頭の友三郎は、日頃の冷静を振り捨てて、何をして宜いのか見当もつかない様子です。
「どんな様子なんだ、ともかく、詳しく話してくれ」
「旦那はこの間から、すっかり萎気切っておりました、仲の良い内儀さんに死なれて、何事も手につかない様子で、毎晩召し上がるお酒だけが次第に多くなるばかり」
「で?」
「尤も旦那は、碁がお好きで、岡さんか、お隣の伊賀屋の御主人半兵衛さんを相手に、不断は毎晩のようにやっておりましたが、内儀さんが亡くなってから、それも気が進まない様子で、碁盤を出せとも仰しゃいません、そこで昨夜は私がおすすめして、五日目で碁盤を出させ、お隣の伊賀屋さんをお呼びして、珍らしく碁をなさいました」