Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

鬼の面 ――銭形平次傑作選3

野村 胡堂

Leggi 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.312 caratteri · 57 schermate

Aozora Bunko

六

「へエ、どうぞ、私はもう気味が悪くて持って居る気がいたしません」

番頭の言葉を後に、平次は外へ出ると、後のことを八五郎に頼んで、隣の家、岡浪之進の浪宅を訪ねました。

六

「おや、銭形の親分、まアまアどうぞ」

などと、この浪人は如才もありません。

「岡さん、三人殺しの曲者の見当はつきませんか、私もつくづく持て余しましたが」

「さア、それがわかれば、私も十手捕縄を預かるが、――近頃は暮しも楽ではないから」

「御冗談で」

二人は隔ての無い調子で話しながら、縁側に並んで掛けました。

「ところで親分、私は主人の毒害された晩は足柄の山中に居て知らなかったが、三人が三人とも、ひどく臆病で非力な者に殺されたような気がしてならない。例えば――」

言いかけて、岡浪之進はフト口を緘みました、これ以上触れると、いろいろの差しさわりがありそうです。

「そう言えば、岡さんはお強いでしょうね、――卜伝流とか聴きましたが」

「いや、一と通りのことをやって居るだけさ、尤もこんどは足柄の山中に私の先生、塚越鉄翁を見舞い、その御病気の平癒を見届けたうえ、卜伝流の極意をお譲り頂いて戻ったよ」

そう言う浪之進は、総髪にチャンチャンコを着て、一刀を左脇の下におき、炉の中ではグラグラと粥を煮て居るのです。