Classici giapponesi con furigana
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にしんぎょじょう
鰊漁場
島木 健作
Leggi 鰊漁場 (にしんぎょじょう) di 島木 健作 (しまきけんさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.483 caratteri · 49 schermate
舟が近づくとわっという喚声があがる。すぐに陸あげがはじまる。枠網内の鰊はぽん※(「てへん+黨」、第3水準1-85-7)で畚にうつされ、出面たちはかけ声勇ましく歩み板を渡って廊下にはこぶ。
漁舎に陸あげされた鰊の山は一刻も早く加工されねばならない。粒鰊を箱へ詰めおわると、出面と漁夫との鰊ツブシの作業がはじまる。その間にまじって学校を休んで働く子供たちの姿も見える。人手はいくらあっても足りはしないのだ。出刃を器用にひとまわしまわすと、鰊はたちまち脊鰊と胴鰊とに引きさかれる。さかれた鰊は鰓をつらねて干場で乾燥される。適度に乾燥したものはさらに二つに引裂かれて身欠き鰊となる。――一方には大釜が据えつけてあり、腐敗しかけてきた鰊がそのなかに投げこまれ、ぐつぐつと煮られている。いいかげん煮熟すると螺旋圧搾器にかけて油をしぼり、鰊粕をとる。その他数の子の製造、白子の乾燥、等々。――漁舎のなかは戦場のような興奮と喧噪のうずまきだった。生臭い魚の血のにおいと腐敗臭が、漁舎ばかりではなく浜全体にびまんして、慣れない百姓や子供のなかには吐気をもよおすものさえあった。
夜も昼もないそういう労働が何日かつづくと、源吉はさすがに参ってきた。