Classici giapponesi con furigana
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わし
鷲
岡本 綺堂
Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate
これでいっさいの事情は判断した。いやな噂が聞えているために、大家の井戸屋にも嫁に来るものがない。そこへ自分の姪の娘を縁付けて、借財の始末や商売上の便利を図ろうとするのが、万屋の伯父の本心であった。つまりは近江屋の娘を生贄にして、自分の都合のよいことをたくらんだのである。それを知って、お峰は腹立たしくなった。あまりにひどい仕方であると伯父を憎んだ。しかもこの縁談を打破れば万屋の店はつぶれるというのである。伯父ばかりでなく、伯母までが言葉を添えて、涙ながらに頼むのである。
こうなると、女の心弱さに、お峰は伯父を憎んでばかりいられなくなった。結局は亭主とも相談の上ということで、かれは帰って来た。やがて由兵衛も帰って来て、三之助の話は本当であるらしいと言った。
嘘も本当もない、いっさいは伯父が白状しているのである。そこで夫婦は額をあつめて、密々の相談に時を移したが、ここで自分たちが強情を張り通して、みすみす万屋の店を潰してしまうのは、親類一門として忍びないことである。それがこの時代の人々の弱い人情であった。さらに困るのは、お妻が嫁入りのことを町内じゅうでもすでに知っているのである。