Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わし

鷲

岡本 綺堂

Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate

Aozora Bunko

それを今更破談にするのは世間のきこえがよくない。あるいはそれがいろいろの邪魔になって、さなきだに縁遠い娘を一生瑕物にしてしまうおそれがないともいえない。

「もうこの上は仕方がない。そのわけをお妻によく言い聞かせて、当人の料簡次第にしたらどうだ。当人が承知なら決める、いやならば断わる。それよりほかない。」と、由兵衛は言った。

お峰もそれに同意して、早速お妻を呼んで相談すると、かれは案外素直に承知した。

「横浜から帰るときに、あのお婆さんが経帷子を置いて行ったのも、所詮こうなる因縁でしょう。まして見合も済み、結納も済んだのですから、わたしも思い切って井戸屋へ参ります。」

三

当人がいさぎよく決心している以上、両親ももうかれこれ言う術はなかった。むしろ我が子に励まされたような形にもなって、躊躇せずに縁談を進行することにした。万屋の伯父夫婦は再び涙をながして喜んだ。

待つような、待たないような年は早く明けて、正月二十二日は来た。この年は初春早々から雨が多くて、寒い日がつづいた。なんといっても、近江屋は土地の旧家であるから、同業者は勿論、町内の人々も祝いに来て、二、三日前から混雑していた。