Classici giapponesi con furigana
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わし
鷲
岡本 綺堂
Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate
又次郎の鉄砲は戸棚にしまいこんだ。それらが片付いて、まずひと息つくと、どこやらで鉄砲の音がきこえた。
「あ。」と、又次郎と久助は同時に叫んだ。
「見て来い。」と、弥太郎は奥から声をかけた。
久助はすぐに駈けだして母屋へ行ったが、やがて引っ返してきて、一羽の鷲のすがたが沖の空に遠くみえたので、持場の者が筒を向けた。しかもあまりに急いで、弾の届くところまで近寄らないうちに火蓋を切ったので、鳥はそのまま飛び去ってしまった。ただしそれは尾白などというものではなく、鷹に少し大きいくらいの仔鷲であったと報告した。
「未熟者はとかくに慌ててならぬ。戦場でもそうだが、敵を手もとまで引寄せて撃つ工夫が肝腎だぞ。」と、弥太郎はわが子に教えた。
その夜はまた木枯しが吹き出して、海の音がかなりに強かったので、又次郎はおちおち眠られなかった。あくる朝は晴れているので、又次郎はまず起きた。つづいて久助、弥太郎も起きた。あさ飯を食って、身を固めて、三人が草鞋の緒を結んでいるところへ、母屋から作男が何者をか案内してきた。
「旦那さま方にお目にかかりたいと申して参りましたが……。」
「誰が来た。