Classici giapponesi con furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Leggi 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.404 caratteri · 307 schermate
怪獣の事件がおこっているときですから、四方の壁から、たくさんの豹ににらまれると、ゾーッとうすきみ悪くなってきます。
部屋のまん中のガラスばりの陳列台は、からっぽになっていました。書生の大学生は、その中の豹のおきものが、どこかへかくされたことは聞いていましたが、そのかくし場所は知りません。でも、きのうまで、ガラスばりの中にあった銀のおりと金の豹が、かげも形もないのを見ると、なんだかへんな気もちです。かくされたことを、つい忘れてしまって、ひょっとしたら、怪獣が盗みだしていったのではないかと、どきんとするほどです。
その部屋の一方の壁に、大むかしの、どこかの寺院の杉の板戸が、一まいたててあります。むかしの名人がかいた豹の絵です。板戸いっぱいに、青みがかった岩山がかいてあり、一ぴきの巨大な豹が、岩の上に、前足をかけて、こちらをにらんでいる絵です。さすがに、名人の作だけあって、その豹は、まるで生きているようです。どこからながめても、自分がにらまれているように見えるのです。それでこの絵は八方にらみの豹と名づけられていました。
大学生は、遠くからその板戸の豹の絵をながめました。