Classici giapponesi con furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Leggi 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.404 caratteri · 307 schermate
青く、燐のように光る目が、じっとこちらをにらんでいます。まっ赤な口が、すこし開いて、白い牙が見えています。
あの口が、いまにも、ガッと開いて、とびかかってくるのではないかと思うと、武夫君はもう、生きたここちもありません。全身、汗がびっしょりになって、心臓が、どきん、どきんと、恐ろしい早さで、うっています。口の中が、からからにかわいて、叫ぶことも、どうすることもできません。
豹の顔は、もう五十センチほどに近づきました。そして、ごろごろと、のどをならしていましたが、いきなり、まっ赤な口を、ガッと開きました。黒っぽい舌が、口の中で、へらへら動いています。
武夫君は、もうだめだと思いました。いまにあの口で、頭からくいつかれるのだと、かんねんしたのです。
「ウオーッ。」豹は、耳もさけるような恐ろしい声で、うなりました。武夫君は、もうだめだと、目をつむってしまいました。
ところがふしぎなことに、いつまでたっても、豹はとびかかってこないのです。オヤ、へんだなと思って、そっと目をひらいて見ますと、豹はもう三メートルもむこうに、遠ざかっていました。そして、あと足でニューッと立ちあがると、ピョンピョンととぶようにして、ドアの外へ出ていくではありませんか。