Classici giapponesi con furigana
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くろゆり
黒百合
泉 鏡花
Leggi 黒百合 (くろゆり) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.148 caratteri · 154 schermate
可うがす、何そりゃ好いた女のためにゃあ世の中を打棄るのも、時と場合にゃ男の意地でさ、品に寄っちゃあ城を一百一束にして掌に握るのと違わねえんでございましょうが、何ですぜ、野郎の方で、はあと溜息をついて女児の膝に縋るようじゃあ、大概の奴あそこで小首を傾げまさ。汝のためならばな、兜も錣も何ちも用らない、そらよ持って行きねえで、ぽんと身体を投出してくれてやる場合もあります代りにゃ、女の達引く時なんざ、べらんめえ、これんばかしの端をどうする、手の内ア受けねえよ、かなんかで横ッ面へ叩きつけるくらいでなくッちゃあ、不可ませんや。=苦労しもする、させもする=ていのはそりゃあ心意気でさ。」
慶造は威勢よくぽんと一ツ胸を叩いた。
「ここにあるこッてす。顔へ済まねえをあらわして、さも嬉しそうに難有え、苦労させるなんて弱い音を出して御覧じろ、奴さんたちまちなめッちまいますぜ。殊に貴方だ、誰だと思ってるんだ、お言の一ツも懸けられりゃ勿体ねえと心得るが可い位の扱いで、結構でがす。もっとも、まあこうやって女の手一つで立過して、そんな恐ねえ処へ貴方のために参ったんだ、憎くはありません、心中者だ。